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ホーム >  診療科・部門紹介 >  がん関連サポート体制 >  2. 緩和ケアの提供体制(基本的緩和ケアと専門的緩和ケア)

2. 緩和ケアの提供体制(基本的緩和ケアと専門的緩和ケア)


質問 基本的緩和ケアと専門的緩和ケアの違いを知りたい

回答
 緩和ケアとは、患者さんと家族を対象に、病気の診断、病状説明、治療などを契機に生じた身体的、心理的、社会的、そして経済的など辛さの予防、軽減を図るための医療ケアです。診療科を問わず主治医は多職種と連携しながら、がんと診断された時から、通常診察で治療と同時に基本的緩和ケアを行っています。このため緩和ケアは、終末期医療やターミナルケアとは全く異なります
 緩和ケアの目標は、診断時、治療中、治療後の時期に関係なく、医療者が患者さんとご家族の抱える痛み、不安、怖さなどの辛さを受け止めながら、一人一人にあったこれらの辛さを減らす方法を見つけ、提供し、継続的な評価と対応し、同時に新たな辛さの予防を図りながら、その人らしい生活の質の向上を目指します。
 専門的緩和ケアとは、基本的緩和ケアで辛さの改善が得られない場合に、基本的緩和ケアに加えて、緩和ケアを専門とする多職種緩和ケアチームが患者さんご家族に提供する医療ケアです。主治医と連携しながら、辛さの改善をサポートします。

図 がん治療と緩和ケアは一体(車の両輪)

質問 専門的緩和ケアについて知りたい

回答
 病院は「病気を治す場」という従来の役割に加えて、「さまざまな辛さをやわらげる専門性の高い治療と医療ケアを担う場」を併せ持つ新たな病院の役割が、全国の病院ですでに始まっています。
 春日部市立医療センターでも、地域がん診療連携拠点病院として、主治医が提供しているがん治療と基本的緩和ケアに加えて、主治医と連携しながら緩和ケア専門職で構成される多職種緩和ケアチームが提供するケアが専門的緩和ケアです。
 具体的には、限られた通常の診察時間では主治医に話せなかった、伝えづらい身体や気持ちの辛さ、職場の社会的辛さ、経済的な辛さなど一人で抱えている辛さを、緩和ケア専門職で構成される多職種緩和ケアチームスタッフが、対話の相手として、主治医と連携し皆さんの辛さをやわらげるサポートをしています。
 外来通院中の患者さん、入院中の患者さんで、多職種緩和ケアチームスタッフの診察を希望される方、緩和ケアについて詳しくお知りになりたい方は、お気軽に各診療科の主治医にお申し出下さい。入院中の患者さんの場合は、お部屋にスタッフが伺います。外来通院中の患者さんの場合は、緩和ケア外来で診察をさせて頂きます。

質問 専門的緩和ケアはいつ頃から始まったのですか

回答
 春日部市立医療センターは2007年に地域がん診療連携拠点病院として承認され、2008年に、専門職で構成される多職種による緩和ケアチームが結成されています。2017年4月からは、緩和ケア病棟が始まりました。しかし、2020年3月から2024年6月までコロナ感染症対応のため、緩和ケア病棟は閉鎖を余儀なくされました。2024年7月から緩和ケア病棟は再開しました。