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7. 緩和ケア病棟


質問 緩和ケア病棟は、どのような患者さんが入院できますか。どのような医療や医療ケアが受けられますか

回答
 主治医、緩和ケアチーム、そして緩和ケア病棟看護師が連携しながら、がんの治療を終了した患者さんの身体や気持ちの不安・辛さ、加えてご家族の不安・辛さを積極的に減らし、同時に積極的に不安・辛さを予防する専門病棟です。
 一般病床で不安・辛さを減らすための症状緩和医療は継続します。加えて、主治医が緩和ケアチームと連携しながら、きめ細かな観察と評価に基づいて、不安・辛さを減らす方法を提供します。
 また、ケア看護に精通した病棟看護師が、患者さんの観察と患者さんの発言から、対話を介して新たな不安・辛さの早期発見と予防に努め、主治医・緩和ケアチームと情報共有し、不安・辛さの早期改善に繋げています。
 緩和ケア病棟(5E病棟)は、当センターの5階に位置し(写真1,2)、入棟中の患者さん、ご家族が心地よく過ごせるように、全室個室の病室に加えて(写真3,4)、シャワールーム、寝たまま入浴できる浴槽、談話スペース(写真5)、ミニキッチン、ご家族用控室、ご家族用トイレを完備した独立スペースになっています。

写真1 緩和ケア病棟配置図

写真1 緩和ケア病棟配置図

写真2 緩和ケア病棟入口

写真2 緩和ケア病棟入口

写真3 緩和ケア病棟入口内のオブジェ

写真3 緩和ケア病棟入口内のオブジェ

写真4 個室入口

写真4 個室入口

写真5 個室からの眺め

写真5 個室からの眺め

写真6 談話スペース

写真6 談話スペース

 また、必要に応じて症状緩和のための放射線治療、神経ブロック、口腔内ケア、リハビリテーション、心理療法なども取り入れています。痛みやだるさなどの不快な症状を取り除くだけでなく、不安や気持ちのつらさを減らし、さらに、在宅療養のための支援も行っています。患者さんやご家族が可能な限り穏やかな時間を過ごせるよう努めています。

質問 緩和ケア病棟の理念、基本方針はありますか

回答
理念は、「患者さん、ご家族を中心に据え、多職種の関わりと専門的緩和ケアを通じて、両者がその人らしい時間を過ごせるようサポートします」です。
基本方針は、
  1. 患者さんの抱える様々な辛さを、多職種の専門的緩和ケアで減らします
  2. 患者さん、ご家族と多職種との対話を通じてケアを提供します
  3. 患者さん、ご家族の希望の実現に向けて、多職種が一緒に考えサポートします

質問 緩和ケア病棟で病棟看護師から受けることができる医療ケアはどのような内容ですか

回答
 がんに伴う心身の痛みつらさなど、患者さんが抱えるさまざまな苦痛苦悩症状をできる限り和らぐように援助を行っていくと同時に、患者さんやご家族の方々がともに大切な時間を過ごすことが出来るように、多職種で連携しながらチームで関わっています。緩和ケア病棟入棟後も主治医と緩和ケアチーム、緩和ケア病棟看護師と連携し、患者さん・ご家族に関わることができるのがこの緩和ケア病棟の大きな特徴の1つと思っています。
 緩和ケアの最終目標として、「患者とその家族にとって出来る限り良好なクオリティ・オブ・ライフ(Q O L)を実現させることである」と言われていますが、そのケアの核となるのは苦痛の緩和だと思います。看護師は患者さん一人ひとりに向き合い、苦痛に関して観察し、カンファレンスで評価・適切な対応と実践につなげ、少しでも苦痛が軽減出来るように行っています。患者さん・ご家族様の生活の場として、少しでも癒しの場となるようにスタッフ一同で工夫をしています。

質問 だれでも利用、入院(入棟)できますか

回答
対象は、当センターに継続的に外来・入院治療中の患者さんの入院(入棟)および、緩和ケア病棟への再入院を希望される方は、主治医、または患者支援センター相談支援担当にご相談下さい。

質問 長期間療養目的の入院はできますか

回答
地域がん診療連携拠点病院として、当センターの緩和ケア病棟の入棟目的は、辛い症状のコントロール並びに今後の療養先を決める場です。このため、長期間の療養目的の入院対応はしていません。長期間療養をご希望される場合は、患者支援センター相談支援担当へご相談下さい。

質問 入棟するための条件はありますか

回答
はい、下記の条件があります。
下記の全ての項目について了承されていることが必要になります。
  • 患者さん・ご家族が病状を理解し、今後はがんを治すための検査・治療を行わずに、辛さを減らすための積極的治療と医療ケア、加えて新たな辛さ予防を希望している
  • がんによる急変時の救命処置(心臓マッサージなど)を希望していない
  • 痛み・辛さを減らすために医療用麻薬を使用する場合があることを理解している
  • 長期療養のみを目的とした入院には対応していないことを理解している
  • 辛さが減り、病状が安定した場合は、療養場所(自宅退院や転院等)を相談させていただく場合があることを理解している

質問 入棟の申し込み方法を知りたい

回答
主治医に緩和ケア病棟への申し込みを希望していることをお伝えください。希望内容をお聞きし、主治医、緩和ケアチーム担当者が対応し、お知りになりたい情報の提供、緩和ケア病棟の内容、入棟基準について説明をさせて頂きます。尚、患者さん、ご家族、主治医、緩和ケアチーム担当者と十分に話し合い、納得の上で申し込み下さい。

質問 退棟基準はありますか

回答
はい、下記の基準があります。
下記のいずれかの項目がある際は退棟して頂くことになります。
  • がんによる急変時の救命処置(心臓マッサージなど)を希望した場合
  • がんを治すための検査、治療を希望した場合
  • 主治医が退棟可能な状態と判断した場合
  • 患者さん・ご家族が退棟を希望した場合
  • 他の患者さんの迷惑になる行為、暴力・暴言等の院内規則を遵守できない場合
  • 退棟調整に必要な手続きなどの協力が得られない場合

質問 寝たままでも入浴できる設備はありますか

回答
横になったままの姿勢で、しっかりと入れるお風呂がありますので、ご希望の方はスタッフまでお伝え下さい。なお、患者さんの状態でお風呂に入れない場合もあります。

質問 面会時間は決まっていますか

回答
基本的には毎日(平日・土曜・日曜・祝日を含む)9時から20時までの面会時間となっています。それ以外の時間の面会に関しては事前に予約が必要になります。
いずれの場合も原則として1回5名まで入室可とし、面会時間を1時間以内でお願いしています。
面会には感染対策として自己申告に加え、体温測定を行い、その結果を所定用紙への記載をお願いしています。その用紙を確認してからの面会となります。感染症が疑われる場合は、面会が出来ません。用紙は面会開始時間と終了時間の記載をお願いしています。

面会できる方
  1. 患者さんが面会に同意している
  2. 小学生以上
  3. 体温37.5℃以上の発熱や感冒症状がない
  4. 同居している方がコロナ・インフルエンザ等感染症に罹患していない
  5. 不織布マスクを常時7着用していられる

未就学児の面会について
  1. 面談室やホールの利用はできません。病室内でお願いします。
  2. マスクを着用できない未就学児は、患者さんがマスクを着用できる状態で15分間の面会となります。

質問 家族が泊まることはできますか

回答
病状に応じて可能です。宿泊を希望される場合は、看護師にその旨をお申し出下さい。無償の簡易ベッドの準備がありご利用頂けます。

質問 季節のイベント、レクリエーションなどの催しはありますか

回答
入棟中の患者さんが、日常生活の中での楽しみや、季節の変化などを楽しめるように、季節ごとにデイル―ムの飾りつけやイベントを開催しています。

質問 入院中に外出や外泊はできますか

回答
主治医の許可があれば、外出、1泊の外泊はできます。しかし、当該時期の感染状況により許可が出ない場合があります。

質問 病室は個室ですか

回答
「はい」、10室全てが個室です。8室は差額ベッド代なしで、残り2室は広い個室のため、差額ベッド代が発生します。
差額ベッド代は使用料1日につき
8,800円(市民)、11,440円(市民外)です。
※金額は消費税を含んだ内税表示となっています。

質問 患者の好きな食べものを持ち込んで良いですか

回答
患者さん一人ひとりの病状によります。食べ物の持ち込み内容については、必ず主治医にお尋ねください

コラム

WHOの緩和ケアの定義

緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、適格なアセスメントと対処を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることで、生活の質を改善するアプローチである。